ミラン誌編集長から惜別メッセージ。
「本田圭佑は物語を作り上げた」 (2ページ目)
おまけに相手チームを率いるのはミランの黄金時代の名選手、ロベルト・ドナドーニだ。試合前、ミランサポーターは拍手で彼を迎えていた。ヘタをするとボローニャに先制される恐れさえあった。
実際、前半のミランはトーンが低く、どうにか2度ほどチャンスを作っただけだった。しかし、後半はすべてが変わった。特にモンテッラがベンチを見やってからは......。
それまでのシーズンの流れとは異なり、モンテッラは交代選手に背番号10を選んだ。本田圭佑は57分にカルロス・バッカと交代してピッチに入った(4月23日のエンポリ戦以来のプレー)。
その効果はすぐに表れた。本田は中盤の右サイドにポジションをとると、すぐに試合のメカニズムに入り込み、前線への重要なボールの供給源となった。本田の交代から10分ちょっと経ったところで、まずジェラール・デウロフェウが待望の先制ゴールを決めた。
そして73分、運命の時が訪れた。ペナルティーエリア付近からの、本田はまるでお手本のようなFKを放ち、それをボローニャGKの背後に決めた。2-0。これでミランの勝利は確固たるものとなった。
本田のセリエAでの最後のゴールは2016年の2月14日、ホームでのジェノア戦だった。つまり本田は実に461日ぶりにゴールネットを揺らしたのである。そして、このゴールはミランを3年ぶりにヨーロッパの舞台へと導いた。
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