好調でもまたベンチ。香川真司が今季でドルトムントを去る可能性は? (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Itaru Chiba/AFLO

 それだけにあっけなく外された理由は少々不可解だ。確かにマルコ・ロイスは復帰したが、それによってはじき出されたというわけではない。香川の言うように、バイエルン戦のシステムが4-4-2だったが、理由はそれだけではないだろう。

 ひとつ言えるのは、トゥヘルが香川に対して全幅の信頼を寄せるところまではいっていないということではないか。トゥヘルはメンバーを試合当日に決めることがあり、システムも練習と違うものをいきなり採用したりする。少々気難しいところもある指揮官は、そんな突然の変更にも柔軟に対応できる選手を好むようだ。

 だが、香川は継続して起用されてこそ、そのよさが出る選手であり、ピンポイントの出場で結果を残せるタイプでない。それはこの2カ月のパフォーマンスを見ていても明らかだ。

 とはいえ今季終了後、香川がドルトムントを離れる可能性は低い。一部の地元紙でボルシアMGへの移籍が取りざたされたこともあったが、給料の高さもさることながら、CLに出場しないクラブへの移籍は香川にとっても魅力的とはいえず、あまり現実的ではない。ルールナハリヒテンやビルトといったドルトムントに強いメディアからも、香川移籍の情報は流れてこない。香川の契約期間は2018年夏まで。延長するのかしないのか、そろそろ注目が集まってもいい頃ではあるのだが......。

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