「ゲントの侍」久保裕也は今が旬。ハリルに届け、渾身のベストゴール (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 この劇的なゴールシーンについて、同紙は久保のコメントも紹介していた。

「このようなゴールは本能で決まる。自分がボールを持ったとき、何をするかだいたいわかっていたが、まさかここまでドリブルがうまくいくとは思ってなかった。すべてが完璧に進んだ。あとは落ち着いてしっかり決めるだけだった」

 もうひとつのベルギー全国紙『ヘット・ラーツテ・ニーウス』は、「なんという久保のソロだ」という見出しでゴールシーンを振り返っている。

「久保はまず、センターサークルで反転しながらMFジェリコ・フィリポビッチをかわし、それから(メヘレンのゴール前を固めた)MFグレン・クラース、MFセト・デ・ヴィッテ、DFエディン・コカリッチを自らのドリブルでこじ開けた。メヘレンの4人の選手は、久保を止めるのに十分ではなかった。『このドリブルは、そんなに深く考えることなく始めた』と久保は語った」

 この記事には、4人の相手選手を置き去りにした久保がGKコーセマンスと1対1になったシーンと、ゴールを決めた後に日本人の撮影クルーが待つカメラに向かって吠えるシーンの写真が添えられている。久保がカメラの至近距離から咆哮する迫力ある映像が、日本のテレビでも流れるかもしれない。

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