冗舌になったベッカムが語る。「最高の選手はジダンとロナウド」 (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 若い女性が手を挙げて言った。「写真を撮らせてもらえますか」。女性がステージに上がり、ポーズをとると、ベッカムは彼女のほおに軽くキスをした。お返しに、彼女もどさくさに紛れて素早くキスをした。

 会場は笑いに包まれたが、ベッカムだけは笑っておらず、100%プロフェッショナルであろうとしていた。女性の目に魅力的に映る既婚男性は、女性からのアプローチを失礼のない形で受け流さなくてはならない。

 進行役はそろそろ質問を打ち切りたがっていたが、ベッカムがもう少しやりましょうと言った。「マンチェスター・ユナイテッドには戻らないのですか」と質問が飛んだ。

「私は41歳です。マンチェスターでもう1度プレーできるなら、はいつくばってでも行くでしょう。でも、それは現実的な話ではありません」

 アレックス・ファーガソンが監督を退いてからユナイテッドの成績がさえないことについては、「いつかは起こることだったのでしょう」と語った。

「何年か厳しいシーズンが続いていますが、その前にはすばらしいシーズンが20年ありました。私は(現監督の)ジョゼ・モウリーニョを信じています」

 最後にベッカムは、おそらく今までの人生では言う必要のなかった言葉を口にした。

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