強気のライプツィヒvs弱気のバイエルン。首位争い2強激突の行方は? (2ページ目)

  • 鈴木智貴●文 text by Suzuki Toshiki
  • photo by Getty Images

 昇格クラブとしてはリーグ史上初の8連勝を記録するなど、ライプツィヒの勢いはまさしく「飛ぶ鳥を落とす」ほど。所属選手の平均年齢が18クラブで最も若いだけに、よくある「若さゆえの快進撃」と思われるかもしれないが、それと同列に語るのはいささか無理がある。

 第14節、当時最下位だったインゴルシュタットに0-1で敗れ、今季初の黒星を喫したものの、先週末の第15節ヘルタ戦では、相手の5倍以上ものシュートを放ち2-0の完勝。卓越した技術や戦術、フィジカルはもとより、年齢に似つかわしくない精神的たくましさも、ライプツィヒが優勝戦線に名を連ねている理由だ。

 インゴルシュタット戦での苦い思い出からたった1週間で立ち直り、チームが崩れることなく再び勝利の美酒にありつけたことで、彼らもようやく自分たちの強さが本物であることを認識するようになったのだろう。ここまで9アシストを記録し、同ランキング首位のエミル・フォースベルクが「水曜(のバイエルン戦)はきっと素晴らしい試合になるだろう。楽しんで試合に臨みたい」と話せば、最終ラインを支えるシュテファン・イルザンカーも「バイエルン戦も今日のような良い試合をしたい。そうすれば、きっと僕たちにもチャンスがあるはずだ」と語るなど、ライプツィヒの誰もがこの頂上決戦を待ちきれない様子だ。

 攻守の要であるナビ・ケイタ、左サイドバックのレギュラーであるマルセル・ハルステンベルクがヘルタ戦で負傷退場してしまったことは不安材料だが、バックアップメンバーの充実ぶりを考えれば、そこまで大きな痛手とはならないはずである。

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