シャペコエンセ再建へ。悲劇の王者を
超ハードスケジュールが待ち受ける
11月28日の飛行機墜落事故で、コーチングスタッフと選手のほぼ全員を失ったシャペコエンセが、12月9日、ヴァグネル・マンシーニ氏(50歳)の監督就任を発表した。クラブW杯の客席でもシャペコエンセを追悼する姿が多く見られた マンシーニ監督は、現役時代はボランチで、グアラニ、グレミオなどでプレー。1996年には、本田技研(当時JFL)に在籍している。1999年に指導者となり、2005年に中堅クラブ、パウリスタを率いてコパ・ド・ブラジルを制覇。その後、サントス、クルゼイロなどビッグクラブの指揮官を務めており、国内トップクラスの監督のひとりだ。
「シャペコエンセに招かれて、非常に光栄。友人であるカイオ・ジュニオール前監督(今回の事故で死亡)の仕事を継承し、強いチームを作りたい」と抱負を述べている。
実は新監督については、1997年と、2007年途中から2013年までセレッソ大阪を率い、香川真司(ドルトムント)、清武弘嗣(セビージャ)らを育てたレヴィー・クルピ氏が、来年5月まで無報酬で引き受ける意向を表明していた。クラブ側もクルピ氏招聘に前向きだったが、契約期間の点で意見が食い違い、契約成立に至らなかった。
遠征メンバー22人中19人が死亡し、生き残った3選手のうちGKジャクソン・フォウマンは右脚切断を余儀なくされて現役続行が不可能。残り2人も長期間の治療が必要で、将来、またピッチに立てるかどうかわからない。
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