ヘーレンフェーン小林祐希「オランダで愛されている理由」を自ら語る (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

―― オランダでの成長を感じますか?

小林 サッカー以外のところでも引き出しが増えていて、ものすごく成長しているのを感じます。別に言葉ができなくても、俺はやっぱりコミュニケーションを取るのがうまいんだなと。育ててくれた親、周りの人、日本で育った環境、自分の仲間......。みんな、俺にいい影響を与えてくれたということを、オランダに来てさらに感じました。

 英語の力も伸びています。俺、英語を勉強するなら、パーフェクトなイングリッシュを習いたくて、イギリス人の先生を探してもらったら、それが「ボブ」という50歳過ぎの先生だったんです。俺、ボブのことが大好きで。教科書なんてないんですよ。アウトレットに行ってショッピングしたり、クルマの展示会を観に行ったり、レストランで食事したりしながら勉強するので、生徒を飽きさせないんです。それでもう、すごく英語を覚えちゃった。

 たとえば、「パス・ミー・ザ・ソルト(塩を取って)」と言われても、最初はわからないわけ。でも、先生は俺が塩を取って渡すまで、ずっと「パス・ミー・ザ・ソルト」って言い続けるから、俺も行動と言葉で英語を覚える。ボブは俺のスケジュールに合わせてくれるから、「オフの日は毎日勉強したい」って電話しています。

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