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ケルン大迫勇也「クラブが一番。
日本代表はまったく意識していない」 (3ページ目)

  • 寺野典子●文 text by terano noriko photo by Getty Images

「『パスを出して』と言っても、出せない選手も多い。だけど、僕は諦めずに言い続けますよ」

 ミュンヘンの練習場で何の迷いもなく、強くそう言い切っていた大迫のことを覚えている。"諦めない"姿勢がケルンでも活かされていたのだろう。

――ケルンでも、センターFWでプレーすることを諦めなかった。

「僕はもともと時間がかかるタイプなんですよ。鹿島アントラーズでも最初の3年間はダメだったし。すぐに適応できることが一番だけど、僕はそうならない(笑)。ここ(ドイツ、欧州)へ来たら、頑張るしかないから。サッカーしかないから」

――サイドで起用されるなら、移籍するというふうには考えなかった?

「何を言うにしろ、やるにしろ、結局、本当に大事なのはピッチの中でやることだから、それをやるしかなかった。ここでできなかったら、もう終わりだなと思っていたから。自分を追いつめて、追いつめて、追い込んでいくみたいな」

――当時のケルンは2部から昇格したばかりのチームでした。

「そうそう。だから簡単だと思っていたわけじゃないけど、試合に出られないから移籍します、結果が出ないから移籍しますじゃ話にならない。やるしかないですから、こっちは。日本でプレーしていた頃のように助けてくれる人もいない。

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