2016.08.16

バルサ戦もフル出場。
清武弘嗣をセビージャ市民はどう迎えたか

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSIFOTOGRAFIA

スペインスーパーカップ、バルセロナ戦に先発フル出場した清武弘嗣 サンチェス・ピスファンで行なわれたスペインスーパーカップ第1戦セビージャ対バルセロナは、ルイス・スアレスとムニールのゴールで0-2とバルセロナがタイトルに王手をかけた。日本代表MF清武弘嗣は、トロンハイムで行なわれたUEFAスーパーカップ、レアル・マドリード戦に続く先発フル出場で、ホームデビューを飾った。

 太陽が沈み、アンダルシアの夏の暑さがわずかにやわらぎ始めた午後10時。だがサンチェス・ピスファンの周囲だけはむしろその熱を高めていた。

 試合前にはチームを退団した元キャプテン、ホセ・アントニオ・レジェスへの惜別セレモニーが行なわれ、スタジアムではセビージャの歴史に名前を残した偉大な選手に敬意を表して大きなコールと拍手が送られた。もちろん、試合のクライマックスはキックオフ後に生まれるものだ。だが、今季、清武が主戦場とするサンチェス・ピスファンは、サッカーファンなら試合前から心を揺さぶられ、セビージャに忠誠を誓うことを決断させるサポーターの行動がある。

 それはクラブ創立100周年記念のクラブアンセムをスタジアム全体で歌うことだ。誰もが手に持ったタオルマフラーを掲げ、アカペラで歌うそのシーンを見れば、たとえサッカーファンではなくてもセビージャを応援したくなる。私の隣に座った地元記者は、その歌が終わると、私に誇らしげにこう言った。