プレミア王者レスターが開幕までに解決したい「3つのポイント」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ふたつ目のポイントは、チャンピオンズリーグ参戦に伴う「過密日程」だ。昨季のリーグ戦38試合で、ラニエリ監督が1軍起用した選手数はリーグ最少。固定したメンバーで最大限まで組織力を高めたのが、レスターのストロングポイントだった。だが、試合数の増える新シーズンはそうもいかないだろう。疲労軽減のためローテーションを採用しながら、いかにチーム力を落とさず戦えるか。昨季以上に、指揮官のマネジメント力が問われる1年になる。

 もちろんラニエリ監督は、新シーズンに備えて積極的に補強している。主力と呼べるのがDFウェズ・モーガンとDFロベルト・フートしかいないセンターバックに、スポルティング・ヒホンからDFルイス・エルナンデスを獲得。GKにはドイツ代表のロン=ロバート・ツィーラー、攻撃的MFにはポーランド代表のバルトシュ・カプストカ、CFにもナイジェリア代表のアーメド・ムサを加え、選手層の拡充に努めている。とりわけ、強化試合のバルセロナ戦で2ゴールを挙げたムサは、早くも速さと決定力で存在感を示している。即戦力として大きな期待が持てそうだ。

 そして最後のポイントが、対戦相手による「レスター対策」だ。ボールを敵に持たせ、カウンターで仕留める戦い方がレスターの武器だが、今季は事前に十分な対応策を練られてくるだろう。ラニエリ監督も警戒心を強める。

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