アイスランドとまさかのドロー。ポルトガルは優勝候補に推せるか?

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

初戦は不発。苛立ちを見せるクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)初戦は不発。苛立ちを見せるクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) グループリーグ第1戦の最終日に登場したポルトガル。ブックメーカーからは、フランス、ドイツ、スペイン、イングランド、ベルギーに続き、イタリア、クロアチアと同等の評価を受けていた。

 ユーロでの過去の成績は、96年=ベスト8、00年=ベスト4、04年=準優勝、08年=ベスト8、12年=ベスト4。高位で安定した成績を収めているが、その割には低い評価である。

 2014年ブラジルW杯における不振(グループリーグ落ち)がその根拠になっているのだろうが、「狙い目」とはこういうチームを指す。もし「買う」ならポルトガルだ――とは、大会前に触れ回っていたこちらの見解だが、その思いは大会が開幕しても衰えることはなかった。ポルトガルより高評価を得ていた国々が初戦で見せたサッカーが、軒並みイマイチだったからだ。ポルトガルにチャンスは到来しているのか?

 従来からポルトガルが抱えている問題は、決定力不足だ。有能なセンターフォワード不在。クリスティアーノ・ロナウドが所属するレアル・マドリードを例に取れば、カリム・ベンゼマ不在。C・ロナウドをセンターフォワードで起用すれば、チャンスメイクがおろそかになる。そもそもDFを背にしたプレーをさほど得意にしていない。

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