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果敢な守備アトレティコvs分厚い攻撃バイエルン。CL準決勝は最高の内容 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 これだけ両センターバックが動きながらボールを扱えれば、攻撃の幅は広がる。アトレティコのプレスがいかに強力だったとしても、バイエルンのビルドアップを完全に封じることはできなかった。

 特に試合終盤は、選手交代によってさらに攻撃の厚みを増したバイエルンが、次々にアトレティコゴールに迫り、あわやというシーンをいくつか作り出した。手詰まり感の強い攻撃を無為に繰り返すのではなく、外から、あるいは中央からと、バイエルンが仕掛ける多彩な攻撃があればこそ、試合は最後まで気の抜けない展開が続いた。バルセロナが指をくわえたままアトレティコの軍門に下った、準々決勝との大きな違いだ。

 と同時に、バイエルンの分厚い攻撃に屈することなく、はじき返し続けたアトレティコも見事だった。前線からのプレスが利かないと見れば、守備ブロックを下げて中盤に入ってくるボールに狙いを定め、自由にボールを配給されすぎていると見れば、再びボールの出どころにプレスをかける。コケがラームの動きに何度か引っ張られた後に、アトレティコはFWグリーズマンが空いたスペースを埋めに走った。その臨機応変な対応はさすがだった。

 こうなると楽しみなのは、1週間後にバイエルンのホーム、アリアンツ・アレーナで行なわれる第2戦だ。

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