ヘタフェを粉砕。「史上最強」バルセロナを止める手立てはないのか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

「バルサが3試合続けて負けるとは考えづらい」

 首位バルサを2位で追うアトレティコ・マドリードの闘将ディエゴ・シメオネでさえ、12試合を残した段階で、半ばさじを投げていた。

 どんな対策もバルサには有効ではない――。対戦相手がそう結論づけるだけの強さを、王者は見せている。

 激しいプレッシングはどうか?

 アトレティコ・マドリードは、最大限に高めた闘争心とインテンシティで挑んだが、後半は息切れし、動きの落ちたところでなすすべがなかった。わずかに強度が落ちただけであっさりとかわされてしまい、そうなるとポジションを動かしているだけにズレを使われてしまう。そこからはすべてが後手に回った。

 また、クラブワールドカップ決勝では、アルゼンチンのリーベルプレートが猛烈なチャージで食い下がっている。しかし持ちこたえられたのはたったの30分。あえなく、0-3で完敗した。

 では、リトリートしてブロックを作り、徹底的に守るのは?

 大半のチームがこの戦法を取っているが、果てのない消耗戦の末、やがて絶望的瞬間を迎えている。例えば攻撃の指令役であるブスケッツを徹底マークし、ボールの出どころを抑えるという作戦は一定の効果を見る。しかし攻める時間が増えたと思った途端、高速カウンターを食らうことになるのだ。

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