本田圭佑のドリブルと「予知能力」がミランの基礎になっている (3ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 サイドのコンビ、右のイグナツィオ・アバーテ-本田圭佑と左のルカ・アントネッリ-ジャコモ・ボナヴェントゥーラは守備においても攻撃においてもミランの大きな力となった。

 唯一残念だった点はトップの2人だ。カルロス・バッカとムバイ・ニアングはこれまでの試合に比べると、シュートチャンスを作ることができなかった。ゴール前での危険なプレーはほとんどなかったと言える。ミハイロヴィッチは今後この点を集中的に改善する必要があるだろう。

 さて、我らが本田圭佑だが、この試合でも波に乗っていることを証明した。ボナヴェントゥーラのゴールは彼の見事なクロスから生まれたものだった。本田が特に優れているのは守備と安定した効率的プレーだ。数週間前に彼自身が認めたように、本田はスピードでサイドの敵を抜ける選手ではない。しかし彼の巧みなドリブルと先を読んだ動きはミランの基礎となっている。

 今、ミランが何より際立っているのは、ピッチで見せるその熱い闘志だ。ミハイロヴィッチのキャラクターにチーム自身が似てきているのかもしれない。

 次の試合は土曜日、トリノと対戦する。こうなったらもう勝利すること以外は認められない。好調のチームを満杯のサン・シーロが迎えることを心から願う。今のミランは決してスペクタクルではないが、サポーターから満場の拍手を贈られるにふさわしいハートを持っているからだ。

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