2016.01.31

コリンチャンスに合格した「雑草ドリブラー」蒔田泰広とは何者か

  • 栗田シメイ●文・撮影 text&photo by Kurita Shimei

 10歳のときにバルセロナに入団した久保建英(くぼ・たけふさ/14歳。現在はFC東京U-15に所属)をはじめ、9歳でレアル・マドリード入りした中井卓大(なかい・たくひろ/12歳)、10歳でエスパニョール入りしたタルハニ存哉(ありや/12歳)など、ここ数年、海外クラブの下部組織(カンテラ)に入団する若年層の日本人選手が目立っている。それも、ひと昔前には日本人選手にとって”遠い存在”だったバルセロナやレアル・マドリードなど、世界的な名門クラブにも迎え入れられているのだから驚きだ。

 なぜこうした状況にあるのか。その要因について、中井のレアル・マドリード入りをサポートした高橋尚輔氏(イープラスユー/欧州クラブの育成機関への入団を希望する選手たちのサポート企業)は、「選手の実力はもちろんですが、海外クラブに入団するための正しい情報の取得や、その過程を踏める環境が、日本でも整ってきたことも大きい」と分析する。

 そして、そんな日本人若年層の海外挑戦は、欧州に限らず、南米にも広がっている。アルゼンチンのクラブの中で「ビッグ5」に数えられるインデペンディエンテU-18には現在、金久保陸生(かなくぼ・りくお/17歳)、千葉真登(ちば・まさとう/17歳)らが所属。それぞれ、現地でも高い評価を得ている。

 また、「キング・カズ」こと三浦知良を筆頭に、かつては数多くの日本人選手が”学びの場”として足を踏み入れてきた「サッカー王国」ブラジルにも、同様の存在がいる。昨秋、ブラジル・サンパウロの名門、SCコリンチャンスの入団テストを突破した蒔田泰広(まきた・やすひろ/17歳)だ。

ブラジルから欧州のクラブ、そして日本五輪代表入りを目指す蒔田泰広 蒔田は、8次まである難関セレクションを見事通過。現在、就労ビザ申請中のため、公式戦などの試合に出場することはできないが、コリンチャンスの下部組織の一員として日々トレーニングに励んでいる。