クロップのプレミア初陣。独メディアがリバプールに興味津々な理由 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 リバプール監督就任が濃厚となった10月5日、英BBCはファーガソンの発言を報じた。ファーガソンのラストシーズンとなった12~13シーズン、次期監督候補をリストアップした中にクロップの名前があったというものだ。他にもモウリーニョやアンチェロッティ、ファン・ハールなどの名が列挙され。結局はデイビッド・モイーズに決まったという内容だった。モイーズでなくクロップがマンUの監督になっていれば、香川とのコンビがプレミアで実現していた可能性もあったわけだ。

 クロップのリバプール監督就任が決まると、ファーガソンは再び口を開いた。「とても良い人選だ。FIFAの監督会議で話をして、私は彼をよく知っている。とても有能で意思が強い。リバプールで成功してしまうのではないかと心配だ」。この発言はドイツ国内でも注目を集めた。

 なにしろクロップのこのチャレンジに、ドイツメディアは興味津々なのだ。

 週末のブンデスリーガ。スタジアムの記者室では目の前の試合そっちのけで、ネット中継でトッテナム対リバプール戦を観戦する記者の姿が見られた。別の記者は「今日、クロップは勝ったの?」などと聞いている。「リバプールは勝った?」ではなく、あくまで「クロップは勝った?」というのがなんだかおかしい。日本人選手が海外に移籍したときと同じ感覚だ。

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