ドルトムント辛勝。香川真司と武藤嘉紀が直接対決を振り返る (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 外した当の本人は、このワンシーンから課題を抽出する。

「自分的にもう少し前にボールが来てくれれば最高だったんですけど、マイナスになってしまってうまく当てることができなくて……。だけどそういうズレは絶対に生じますし、すべてがすべて、思い通りのところにボールが来るわけではないので、やっぱりFWとして決め切れるようにしていかないといけないと思います」

 前半18分にドルトムントのロイスが先制点を決めても、マインツのプレッシャーの手は緩まない。後半37分にミキタリアンが追加点を決めて試合が決まるまで、試合は終始マインツのペースで進んだ。

 香川は語る。

「すごかったですね。すごく難しい試合でしたけど、何より先制点は大きかったですし、あとは最後のところでしっかりみんなが体を張って守ってくれていた。良いゲームではなかったですけど、しっかりと勝てたことがなにより良かったと思います」

 武藤は冷静にチームの現状を把握していた。

「前半いい立ち上がりをして、その中で相手に簡単に失点をして許してしまう。今のマインツは強い相手に対していい試合はしてるけど、最終的に結果は相手のほうが上回っているということがほとんど。そこをどうにか我慢して、自分自身もああいうチャンスをしっかり決め切って、勝ち切っていかないと勝ち点は伸びていかないと思います。連勝というのがチームの勢いをつけると思うので、1試合勝って1試合負けてというのが続いてしまうと、チームとしても良い流れにもっていけないんじゃないかなと思います」

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