移籍金最高額はデ・ブライネ。今夏の市場はプレミアひとり勝ち (3ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Manchester City FC via AP/AFLO

 たとえば昇格組のワトフォードはトッテナムからエティエンヌ・キャプー、ハンブルガーSVからヴァロン・ベーラミ、ローマからホセ・ホレバスなど代表クラスを含めて15人もの戦力を大量補強。同じくボーンマスも、サンテティエンヌ(フランス)で昨季にブレイクしたばかりの注目株マックス・グラデルなど12人を新戦力として加えている。

 また、クリスタル・パレスがパリ・サンジェルマンからフランス代表MFヨアン・キャバイエ、サンダーランドからコナー・ウィッカムなど効果的な補強を行なえば、アストン・ヴィラ、ウェスト・ハム、スウォンジー、ストークなども充実した補強を実現している。

 優勝やヨーロッパカップ出場権獲得を狙う上位クラブならまだしも、なぜプレミアリーグでは中堅以下のクラブもこれほど積極的な戦力補強を実行できるのか? その背景には、右肩上がりの成長を続けるプレミアリーグのテレビ放映権料がある。

 今年2月、プレミアリーグの2016年から2019年までの3シーズン分のテレビ放映権料が公表された。その額は95億ユーロ(約1兆3000億円)という莫大なもので、2013年から2016年までの放映権料と比べて70パーセント増。これにより、プレミアリーグ各クラブの収入は約50パーセントアップすることが確約されているのだ。

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