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首脳陣に「新生ミランは彼から」と言わしめた本田圭佑

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2014~2015(34)

 やっと終わった――残念ながら、これがミラニスタの今の正直な気持ちだろう(最終節アタランタ戦は3-1で勝利)。

最終節アタランタ戦にフル出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)最終節アタランタ戦にフル出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) チームの歴史に残るような苦い2014~15シーズンが終わることを、ミラニスタはずっと待ち望んでいた。結局、最終的なミランの順位は10位。勝ち点は52。13勝13引き分け、そして12敗。得点は56で失点は50。開幕当時からは予想もできないような惨憺たる結果だ。

 ひどかったミランのシーズンを裏付ける数々のデータの中で、目を引くのがそのPKの数だ。実は今シーズン、ミランはセリエAの中で最も多くのPKを与えられたチームだった。回数は11回。そしてその全てをゴールに結びつけている。ミランの次にPKが多かったのがユベントス、ナポリ、サッスォーロの9回だが、その3チームのどこも、全てのPKを成功させてはいない。

 PK11回というのはオフェンス力が強く、常に相手ゴールを脅かしているチームをイメージさせる。確かにミランの攻撃陣の名前だけを見る限り、その印象は間違ってはいない。つまり良い選手はそろっていたのだ。しかし実際にはミランに足りなかったのは、まさにその攻撃力だった......。

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