CLドルトムント敗退。強がるクロップと見えない未来 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

「去年は我々を破った相手がタイトルを獲得した。ユベントスは今夜、我々にとっては強すぎた。完璧なサッカーをするチームで、良く守り、そして情熱的かつ信じられないほど危険な切り替えを見せた」

「我々の攻撃に関して言うと、ただ単に間違った判断が多すぎた。サッカーにとって最も古いルール。それはシュートを打たなくてはゴールは入らないということだ。この点は速やかに解決すべき問題だ」

シーズン序盤は主力組に負傷者が多く、彼らが戻ってくればまたこれまでの強いドルトムントが見られると誰もが思っていた。年が明けブンデスでは3連勝、中でもシャルケに完勝した戦いぶりは、遅ればせながら明るい兆しと受け止められた。

だが、この日のユベントス戦はその片鱗さえ見えなかった。このままではブンデスリーガで順位を上げていくことができるのかどうかもわからない。シーズン序盤の期待感はもはやない。

 そして香川真司はまたも出場しなかった。「楽しみです」と語っていたユベントス戦は、2試合ともチャンスを与えられなかった。試合後は取材に対応せず、「お疲れさまです」とだけ報道陣に言葉を残すのが精一杯だった。

チームにとっても香川にとっても、少なくとも今季終了までは厳しい戦いが続くことになりそうだ。

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