ドルトムントと香川真司の壁。なぜ下位チームを崩せないのか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 ドルトムントが2試合連続のスコアレスドローを演じた。しかも前節がアウェーのハンブルガーSV戦、今節はホームでのケルン戦と、対戦相手は上位チームではない。ハンブルガーSV戦の一つ前、2月28日のシャルケ戦は3-0で圧勝し、内田篤人をして「(ドルトムントは)これでどうやって負けられるんだか」と言わしめたものだが、そこで息切れしてしまったのか。4連勝からの2引き分け。一気に上位進出を目論んだが、足踏みモードだ。

ケルン戦に先発したものの結果を出せなかった香川真司ケルン戦に先発したものの結果を出せなかった香川真司 さすがに地元紙も再び手厳しくなりつつある。ケルン戦、ルールナッハリヒテン紙はGKヴァイデンフェラーに2.5と、この日のチーム最高点を与えた(採点は6点満点。最高は1点、最低は6点)。同紙は採点表に短いけれど丁寧な解説文をつけるのだが、その中ではプレイを一切褒めてはいない。

「これは(ドルトムントが)長い時間、期待はずれのパフォーマンスを続けているということを意味する。具体的に言えば攻撃がお粗末。相手は少ないポゼッションからより良いチャンスを作り出していた」

 チームの低パフォーマンスがGKの最高点につながったと、ストレートな皮肉をぶつけている。また、FWオーバメヤンと並んで4.5という最低点をつけられた香川真司についてはこう述べている。

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