2014.11.23

メッシまたも金字塔。足掛け10年、通算253得点の歩み

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 バルセロナのリオネル・メッシが、ついに第12節のセビージャ戦でリーガ歴代最多得点記録を更新した。

 これまで歴代最多に君臨していたのは、かつて1940年から1955年にかけて、277試合で251ゴールを記録していた元アスレティック・ビルバオのレジェンド——テルモ・サラ。リーガ得点王に6度も輝き、「スペインサッカー史上最高のストライカー」と呼ばれる元スペイン代表の大物フォワードである(2006年に死去)。

快挙達成でチームメイトに祝福されるバルセロナのリオネル・メッシ ふと冷静になって、サラが30半ばまで現役を続けていたことを考えると、今さらながら、27歳にしてその偉大な記録を塗り替えたメッシの行く末には恐ろしいものを感じる。この先しばらくは別のリーグに移籍しない、という前提の話になるが、少なくともあと5~6年はメッシが現役を続けることを見積もると、年間30ゴールとして、リーガ通算400ゴール以上をマークする計算になるのだ。

 もはや、我々凡人がそのすごさを実感できるレベルの話ではない——。

 そもそも、これまで更新してきた記録が多すぎて、今回のリーガ歴代最多得点記録にしても、日常的なニュースのひとつのように感じてしまうから怖い。

 たとえば25歳のときに、ゲルト・ミュラー(ドイツ)が保持していた公式戦年間最多得点記録の85得点を破ったこと、2012年にバロンドールを4年連続で受賞したこと(2010年からFIFA最優秀選手賞と統合されたので、FIFAバロンドールとしては3年連続受賞)、2013年にこれまた最多となる21試合連続得点を記録したこと、あるいは今年3月にバルセロナのクラブ史上歴代最多得点369得点を更新(前保持者はパウリノ・アルカンタラ/1912年~1927年)したこと等々……。目下、細かい記録を挙げれば切りがないほど、数多くの記録を更新中なのだ。

 さすがにこうなると、別次元の世界で活躍する、別の惑星から来た選手としか思えなくなってしまう。実感が湧かない……というのが、多くの人の本音だろう。