開幕直前、スキラッチが語るセリエAとカルチョの現状 (4ページ目)

  • 利根川晶子●構成 text by Tonegawa Akiko

 ただ現在のサッカー界は金を持っているチームが必ず勝つ仕組みになっている。レアル、バルサ、PSG、モナコ、バイエルン、チェルシー……勝つのはいつも同じ顔ぶれだ。そして金欠のイタリアはタイトルから遠ざかってしまう。イタリアサッカーの不振の原因のかなりの部分がここにある。 

 さて、最後に昨シーズン、ミランに移籍してきた本田圭佑について。昨シーズンはかなり苦労したようだが、才能は十分あると思う。今季はイタリアのサッカーにうまく適応することを望む。ミラノはイタリアサッカーの中心地だ。そのため、そこで活躍するのは難しい。常にベストを尽くさないといけない。プレシーズンマッチでは復活の兆しを見せている。本物のミラニスタになれるかどうかは、すべては彼次第である。

サルバトーレ・スキラッチ
1964年、パレルモ生まれ、49歳。現役時代はイタリア代表FWとして活躍。ユベントス、インテル、ジュビロ磐田などでプレイした。90年イタリアW杯では6ゴールをあげ得点王に輝いている。

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