2014.05.11

長谷部誠があえてこのタイミングで復帰を決めた理由

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 ブンデスリーガ最終節、長谷部誠(ニュルンベルク)の先発復帰は予想外の出来事だった。第33節マインツ戦の直前に、指揮官からの要望でドイツへ戻りチームに合流したばかり。そのマインツ戦後は、チーム状態や心境については語ったものの、負傷の状態に関して言及することは避けていた。代表選考を考慮してのことだと受けとられたが、同時に、ケガが完治していない可能性を感じさせる言動でもあった。

シャルケ戦に先発フル出場した長谷部誠 ただその後、最終節シャルケ戦を迎える週の練習では、長谷部は早くも全体練習に合流していた。6連敗中でどうにも覇気を欠くように見えるチームに長谷部が活気を与え、周囲を鼓舞している様子が目に浮かんだ。降格を避けたいニュルンベルクにとって、必要なカンフル剤だったのだろう。

 とはいえ、1月のスペイン合宿中に右ひざを負傷してから5ヵ月。いきなり最終節の大舞台で先発に起用されるとは想像もつかなかった。長谷部本人はこう語る。

「ドイツに戻って来たときは試合に出られる状態じゃなかった。でも今週の練習中には(出場することが)決まっていた。出場時間に関しては、負傷者が出たこともあって話していた通りにはならなかったけど」