逆境からCL8強進出。マンUに立ち直りの兆しは見えたか
チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦。マンチェスター・ユナイテッドはファン・ペルシーのハットトリックでオリンピアコスを破り、準々決勝進出を決めた。
オリンピアコス戦でハットトリックを決めたファン・ペルシー ここ数試合は監督交代の噂も飛び交い、3日前には永遠のライバルであるリバプールにオールドトラッフォードで0-3と敗れたばかり。チームの調子は一進一退というより悪くなる一方......そんな雰囲気を払拭する一勝だった。これでマンUはCLにおいて、決勝トーナメント1回戦でレアル・マドリードに敗れた昨季を上回る結果を得たことになる。今季、国内カップ戦などあらゆる大会の中で、初めてのことである。
とはいえ、16強の組み合わせの中で最も与(くみ)し易いと思われた相手に苦戦した。アウェーのファーストレグは0-2で敗れ、ファン・ペルシーが味方選手の批判を展開。チーム内の険悪な雰囲気も明るみに出た。
この日のセカンドレグも内容的には決して優れたものではなかった。 マンUのボールポゼッションは49パーセントでほぼ互角だった。シュート数はマンUの5に対してオリンピアコス14。枠内シュートは3対7。ゴール以外のすべての要素で下回っており、主導権を握っていたとは言えなかった。
前半25分の先制点につながった、ファン・ペルシーが自ら仕掛けて得たPKも、微妙な判定だった。だがこの得点でマンUが流れをつかんだのは間違いない。その後、オリンピアコスの指揮官ミチェルが敗因のひとつにあげた「GKデ・ヘアのビッグセーブ」で相手の攻撃をしのぐと、前半終了間際にはルーニーが1対1を制してまたを抜くクロスを入れる。これをファン・ペルシーが冷静に合わせて2-0とした。この時点で2試合合計得点は2-2。五分の状態に戻して後半を戦うことができた。
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