本田圭佑はイタリアのマスコミをあまり気にしないほうがいい
オフィシャル誌編集長のミラン便り(4)
リーグ戦第22節。2月1日に行なわれたホームでのトリノ戦は苦い思いだけを残した。今シーズン初の三連勝達成でミラン復活を強くアピールしようとしたが、結果は引き分け。試みは失敗に終わり、同時に本田圭佑の名前にも傷が付き始めてしまった。
ここまでミラニスタたちは、この新しい背番号10がミランに力を与え、チームを立て直す原動力になると期待していた。しかしこの日の本田は期待に応えられるような出来ではなかった。イタリアのマスコミはこぞって彼をこき下ろし、チーム内で最低の評価をつけ、「周囲の選手とは別の惑星から来たかのように理解し合えていない」とコメントをつけた。
ミラネッロでの練習中、ロビーニョと話をする本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) しかし本田にも言い分はあるだろう。ミランにやってきて1ヵ月。マルペンサ空港に到着したその瞬間から、即戦力になるべく彼はハードワークを強いられてきた。試合も3日に一度のペース。多分自分で納得ができるような練習も十分できなかったのではないだろうか。
本田は決してこれで終わらないと思う。彼は何をなすべきかよくわかっているし、監督のクラレンス・セードルフも、ミランの選手であるにはどうしたらいいかを助言してくれるだろう。持ち上げておいて急に手のひらを返したように酷評するのは、イタリアのマスコミの常套手段だ。あまり気にしないほうがいい。
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