ブンデス後半戦へ。内田シャルケ、岡崎マインツに好材料 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 シャルケではまず定位置確保を狙うことになるが、シャルケは右にファルファン、左にドラクスラーを置く布陣が多い。「将来的にはレアル・マドリードでプレイするのが夢」と語る20歳のドイツ代表ドラクスラーには、すでに移籍先としてアーセナルなどの名があがっている。サム獲得は、ドラクスラーがW杯後にチームを去ることも考慮したためと言われている。

 移籍期間が終了するまではまだ1週間ほどあるが、この冬の移籍についてはここまでのところ大物の名はあがっていない。

 後半戦の見どころは、16試合(クラブW杯出場のため消化が1試合少ない)で勝ち点44を獲得し独走するバイエルンにどこが食らいつくか、になる。2位レバークーゼンは勝ち点37、3位ボルシアMG33、そしてドルトムントは32。ボルシアMG以外の3チームはチャンピオンズリーグがあるため、2月、3月は日程的に苦しくなる。ここをどう乗り切るかが上位争いのカギになりそうだ。

 日本人選手が所属するチームが巻き込まれている残留争いにも注目が集まる。最下位は今季昇格してきたブラウンシュバイクで勝ち点11。そして17位は、同じく勝ち点11で長谷部誠と清武弘嗣が所属するニュルンベルクだ。

 ニュルンベルクは17戦未勝利という珍しい記録を作りながらも、最下位は免れている。だがここまで主力として中盤で攻守の要となっていた長谷部が、ケガのため数試合離脱するのは、現状を考えると痛すぎる。16位のフライブルクをはさみ、15位は乾貴士のフランクフルトで勝ち点15。3シーズンぶりの降格は何としても避けたいところだ。また酒井宏樹の所属するハノーファーも、前半戦は公式戦8戦連続勝ちなしを経験するなど苦しみ、13位(勝ち点18)と、厳しい状況だ。下位チーム間の勝ち点差はわずかで、残留争いは混沌としている。

 日本人が所属チームの中では、内田のシャルケ(7位)が復調を予感させる。CBのギリシャ代表パパドプロスがこの冬の間に本格的に実戦復帰。FWのフンテラールも練習に復帰している。要となるポジションの主力が復活すれば、内容、結果ともについてくるはずだ。バイエルンから獲得したばかりのDFキルヒホフがじん帯断裂で早くも長期離脱したのは計算違いだが、来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得する4位以内に入るためには常勝の勢いが必要だ。

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