2014.01.19

香川真司の移籍は?A・マドリードがマーケットの主役になる理由

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • 川森睦朗●写真 photo by Mutsu Kawamori/MUTSU FOTOGRAFIA

 冬の移籍市場がオープンし、イタリアではACミランに本田圭佑が、ドイツでは1860ミュンヘンに大迫勇也が移籍、日本人選手が新天地での挑戦をスタートさせた。リーガ・エスパニョーラに関しては、アトレティコ・マドリードがマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)の香川真司獲得に興味を示していると一部新聞で報道されている。結論を先に言えば、移籍の可能性はゼロと言ってもいい。

バルセロナと首位争いを繰り広げているアトレティコ・マドリードの要、コケ 移籍市場が開く時期が近づくと、噂が紙面を飾り始めていく。特にビッグクラブに関しては、出場機会のない選手、もしくはクラブに不満がある選手に、手薄なポジションのあるチーム名と、匿名の関係者の証言を組み合わせて移籍話が簡単に誕生していく。

 特にこの手のスタイルを多く使っているのがインターネットのサッカー情報サイト。移籍市場情報などと銘を打っているサイトのニュースは、ソースの不確かなものが多い。

 今回の香川のアトレティコ・マドリードへの移籍話に関しては、スペイン発の情報はひとつもない。全てがイングランド発信のものであり、その情報を受けてスペインが報道し、またイングランドで話が大きくなる……というふうにしてでき上がっている。

 確かに昨夏の移籍市場で、シメオネ監督がゲームメークのできる司令塔の補強をクラブに注文した事実はある。AS紙のアトレティコ番記者のフアン・カサニェスは、「チームは10番を探していた。そのリストのトップにあったのが、かつてアトレティコでプレイをしていた現ボルフスブルク(ドイツ)のブラジル人MFジエゴ。だが、金銭面で折り合いがつかずに交渉は決裂した。実は日本人選手の名もリストに上がっていたが、それは香川ではなく本田だった」と、当時を振り返る。攻撃的選手でも、前線の良さを引き出すことのできるパサーを探していたというのだ。