2013.11.13

全試合出場中の酒井宏樹。「3強」との戦いで得たものは?

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei
  • photo by GettyImages

 ブンデスリーガ2年目を迎えた酒井宏樹(ハノーファー)の今シーズンは充実したものになっている。13試合の出場に留まった昨季から一転、今季は開幕から全試合で先発。第11節ブレーメン戦ではブンデス初ゴールも生まれた。特に9月中旬からはバイエルン、レバークーゼン、ドルトムントと強豪チームとの対戦が続く、密度の濃い1ヵ月となった。

11月8日、ブラウンシュバイク戦に先発フル出場した酒井宏樹(ハノーファー)。 試合はスコアレスドローに終わった 12試合を消化したブンデスリーガでは早くもその上位3チームが下位集団を引き離し始めた。バイエルン、ドルトムント、レバークーゼンの3強と4位との勝ち点差は一時9まで開くなど、すでに優勝候補はこの3強に絞られたと言っても過言ではない。もはやブンデスリーガには「二つの階級」が存在しているかのようだ。

 ハノーファーは第5節から第9節までの間に、この上位3チームとすべてアウェーで対戦した。結果は3戦全敗。ハノーファーが優位に試合を進めたとは言えないものの、3試合すべてで接戦を演じた。「たられば」の話にはなるが、「何か」が起こればハノーファーが勝ち点を持って帰る可能性も十分にあった。

 3試合を通じて、ハノーファーと3強との間にそれほど大きな差があるようには思えなかった。もちろん個々の選手の能力やチームとしての完成度に差はあったものの、試合を分けたのはわずかなマークのズレや一瞬のスキだった。ならば、その小さな差こそが3強との差だと考えるべきだろう。そういった小さな差の積み重ねが、結果として順位表に表れている。