2013.11.08

マルティノ監督がもたらした、バルセロナ改革の中身

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko photo by Rafa Huerta,Nakashima Daisuke

 11月7日、バルセロナがホームでミランを3-1で破り、チャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ突破を決めた。首位通過できるかは次節以降の結果にかかっているが、2試合を残した状態で16強進出を決めたのは、常勝チームのバルサとはいえ評価に値する。

 今シーズンここまで、バルセロナはまるで当たり前のように勝ち続けているが、アルゼンチン人のヘラルド・マルティノ監督は、ヨーロッパでクラブチームを率いた経験もなければ、CLに参戦したのも今回初めてだったことをあらためて思い起こしてほしい。

今季からバルセロナを率いるマルティノ監督。アルゼンチンのクラブやパラグアイ代表監督として実績を積んできた 実際、レアル・マドリードの監督、カルロ・アンチェロッティが「マルティノはヨーロッパに来て間もないし、ヨーロッパのサッカーも知らなければ、自らのクラブのこともわかっていない」とリーグ開幕時に批判したことは、いまだ記憶に新しい。

 マルティノ監督は「ヨーロッパでの経験がないのは確かだが、私はサッカークラブの監督として十分な経験がある」と就任当初に語り、それから3カ月近くが過ぎ、その言葉に偽りがないことをピッチで証明し続けている。

 初めてのクラシコでレアル・マドリードを負かし、今季、公式試合では一敗もしていない。その結果、リーグ戦では開幕から首位を一度として譲らず、チャンピオンズリーグでもグループ1位だ。リーグ戦開幕前には、スペインスーパー杯も制覇している。

 これだけ数字を並べても、マルティノ監督に対する疑問が完全に払拭されたわけではない。記者会見では毎回、「バルサは危機に陥っているのではないか?」という主旨の質問が、形を変えて繰り返される。