香川真司、今季初のフル出場。指揮官は絶賛、本人は? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 試合展開はラッキーと言えるものだった。立ち上がり2分、左サイドをルーニーとエブラで切り裂き、ルーニーのゴールはポストを直撃。こぼれ球を相手ディフェンダーが誤ってゴールに蹴り込んでしまい先制した。「あれで気持ちに余裕が生まれた」と、香川は振り返った。結局、これがこの試合唯一のゴールとなった。

 その後、ソシエダは特に押し上げてくるわけでもなく、試合はマンUのペースで進む。

「ゆっくりとした展開で疲れなかった。スペースもあったのでやりやすい試合だった」

 プレミアリーグの縦に速いサッカーとは違ったことが、香川にとってはプレイしやすかったのかもしれない。
 
 香川自身は左MFながらかなり中央寄りでプレイしていた。ボールが来ないと右にふらふらと流れて行ったり、ある程度は自由なプレイが許されているようだ。だがその分、右からのクロスに対して左サイドが無人になる場面もあり、全体のリズムと合っているとはいえない。前半終了間際にターンで相手ディフェンダーをかわすシーンがあり、そこからようやく試合に入れたように見えた。

 後半に入ると、スペースが増えてきたことから、香川もゴール前で積極的にボールに絡むようになった。放ったシュートは3本。63分には裏に抜け出したバレンシアのシュートがポストにあたったこぼれ球に反応し、65分にはバレンシアのマイナスのクロスを左足でトラップしてからシュートした。いずれもペナルティエリア内での、あと一歩でゴールというシーンだった。89分に放ったシュートはサイドネットをかすめた。

 試合後の香川は、得点を取っていない試合では必ず口にする、いつものコメントを繰り返した。

「結果が欲しかったので悔しい」

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