マンU香川真司、今季プレミア初先発。出場時間45分の意味 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 あらためて言うまでもないが、モイーズのサッカーは、ファーガソンに比べてもさらにオールドスタイルだ。堅守速攻がベースで中盤は限りなく省略される。そのサッカーの中で、香川のような選手が個性を発揮しチャンスをつかむことは、至難の業なのかもしれない。

 だが香川はここでプレイすることを選択し、成功を望んでいる。

「(前半だけでの交代は)何らかのメッセージだと思ってやるしかない。先は長い。でも、こういうチャンスをいかさないとここでは生き残っていけないこともわかっているから、ポジティブに捉えたい」と、香川は言葉を結んだ。

 最初に口を開いたときの憮然とした様子から、少し割り切れたような、きっぱりとした口調にかわっていた。道が険しかろうが何だろうが、ここでやっていくしかない。そんな思いがあらためて確認された、45分間だったのかもしれない。

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