ネイマールだけじゃない!開幕直前、リーガを彩る各チームの新戦力 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSU FOTOGRAFIA

 また、中盤のコケも楽しみな存在。同世代のイスコ(レアル・マドリード)やチアゴ(バイエルン)のような派手さこそないが、堅実なプレイを見せるMFは、デル・ボスケ代表監督から「全てにおいて完璧な選手」と評価されている。エクアドル戦で代表デビューを果たしており、一見の価値がある選手だ。

 セビージャも前クラブで出場機会に恵まれなかった実力者であるFWガメイロ(元パリ・サンジェルマン)やMFマルコ・マリン(元チェルシー)ら計10人を獲得とチームを刷新。期待は昨シーズン終盤に頭角を現したアルベルト・モレーノ。レアル・マドリードが興味を示していると言われる攻撃参加が売りのサイドバックである。その他にも19歳のチリ人MFラベージョ、ウルグアイ人MFクリストフォロ、20歳のフランス人MFコンドグビアと成長が期待される選手が多く、勢いに乗れば2強に食い込む可能性も十分だ。

 ルイス・エンリケが監督に就任したセルタを追うのも面白そうだ。このガリシアのチームはルイス・エンリケのコネクションを使い、FWノリート、MFラフィーニャ、DFフォンタスと、バルセロナ下部組織出身選手を次々に獲得。バルセロナとの対決は自然と注目が集まるカードになるだろう。

 昇格組ではオッズ750倍がついているビジャレアルに注目だ。欧州の大会への出場が常連だった頃のような華やかなメンバーはいないが、メキシコ人MFドス・サントスの獲得は大きい。すでにチームの王様として君臨しており、その左足が輝きを放ち続ければ、上位争いも決して夢ではない。

 では、2強の準備状況はどうだろうか。プレシーズン、より順調なチーム作りを見せていたのはレアル・マドリードだろう。中盤にイスコ、イジャラメンディとスペインの若手の有望株を獲得し、選手層を厚くすることに成功。テストマッチではチェルシーやインテルといった強豪相手にワンタッチパスでのゲーム運びを見せるなど、新監督アンチェロッティのアイデアが浸透しているのを感じさせている。

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