2013.06.29

コンフェデ準決勝。
王者スペインを苦しめた「ユベントス・イタリア」

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 スコアレスで迎えた延長後半も残り数分となったところで、足がけいれんしてしまったイタリアのキエッリーニがピッチに倒れ込んだ。

 それを確認した主審のハワード・ウェブが試合を一時中断させると、キエッリーニの回復を待つ間、消耗しきった両チームの選手たちに束の間の休息が与えられた。

 このとき、すでにイタリアはPK戦を待ち望んでいた。試合後、「延長戦に入ってからは終わるのが待ち遠しかった」とキエッリーニ本人がコメントしているように、もはやこの時点で、イタリアに戦うエネルギーは残されていなかったのである。

PK戦を制して決勝進出が決まった瞬間、歓喜するスペイン代表の選手たち 実際、延長後半15分が過ぎるとプランデッリ監督が主審に向かって腕時計を指さして終了をアピールしていたほどで、ある意味、それは最後までゴールを狙いにいったスペインとは対照的な姿だった。

 だから、7-6でスペインに軍配が上がったPK戦の結果は、論理的だったのかもしれない。むしろ、満身創痍のイタリアの選手たちが、7人目のキッカーを務めたボヌッチがミスするまでネットを揺らし続けたこと自体が驚きだった。

 グッドルーザー(Good Loser/負けても潔い人)。確かに決勝戦に駒を進めることは出来なかったが、この言葉こそ、この日のアッズーリ(イタリア代表の愛称)に相応しかった。

 やるべき時はやる。格上と戦う時に最も力を発揮するイタリアの伝統は、今回のコンフェデレーションズカップでも生きていた。少なくとも、グループリーグの日本戦とは、やはり別のチームになっていた。

 準決勝スペイン対イタリアの試合会場となったフォルタレーザは、南半球の冬のこの時期にもかかわらず日中は痛いほどの強い日差しが照りつけ、気温は30度を超える。しかも、湿度も高い。この過酷な条件のなか、スペインは中4日のイタリアに比べて1日少ない、中3日というハードスケジュールで試合に臨んだ。