CL決勝展望。雪辱を期するバイエルンか?16年ぶりのドルトムントか? (2ページ目)

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 一方、ドルトムントはチャレンジャーとして試合に臨めるだろう。ドルトムントは今季CLのベスト4に残ったクラブ(バイエルン、ドルトムント、バルセロナ、レアル・マドリード)のうち4番手と言われていた。昨年のチェルシーもそうだったが、その意味でプレッシャーは少なく、選手が伸び伸びとプレイできるという点で有利ではある。

 ただし、経験という点では、バイエルンが圧倒的に有利だ。つまり、プレッシャーはあるが経験豊富なバイエルンと、プレッシャーは少ないが、経験がないドルトムント。どちらにも有利、不利がある。

 お互い手の内はわかっている。ともに奇策を用いるチームではないので、特別なことはしてこないはず。

 バイエルンは準決勝の第1戦、ホームでのバルサ戦でやや慎重になったように、決勝は一発勝負ということもあって、序盤は慎重に入る可能性もある。だが、それで先手をとられる危険性もある。立ち上がりからリスクをかけて、前からバイエルンがしかけていけるかどうか。そうでないときはドルトムントが先制することも十分ありえる。

 ドルトムントは負けても「よくやった」と言われるぐらいの挑戦者の立場なので、引かないで前からプレスをかけていくはずだ。失うものがないから、立ち上がりから思い切りいく可能性が高い。それぞれが立ち上がりからどのような試合運びをするか興味深い。

 ともにDFラインの設定が高いチームなので、前線からプレスのかけあいになるはずだ。そのうえで主導権をどちらが握るか。運動量については、バイエルンもドルトムントも非常に豊富で、お互いコンパクトで守備がタイト。中盤は小競り合いの連続だろう。プレスのかけ合いで少しでも守備網がゆるむと、裏をとられる。激しい展開になるだろう。

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