CL決勝展望。
雪辱を期するバイエルンか?16年ぶりのドルトムントか?
■福田正博が語るCL決勝の見どころ
チャンピオンズリーグ(CL)決勝がいよいよ5月25日(現地時間)にロンドンのウェンブリーで行なわれる。今回、現地で取材をする福田正博氏が、世界中が注目するこの試合の見どころを語る。
バイエルンはここ5シーズンで3回目の決勝進出となる。過去2回の決勝では、ともに準優勝でタイトルを逃しているだけに(09-10シーズンはインテルに敗戦。11-12シーズンはチェルシーに敗戦)、今度こそという思いが強いだろう。とくに、ホームスタジアムであるミュンヘンで行なわれた昨季のCL決勝で、PK戦の末チェルシーに負けた悔しさを晴らしたいはずだ。
記者会見で笑顔を見せるバイエルンのミュラー(写真・左)とロッベン(右) 対するドルトムントは16年ぶりのCL決勝。今季ブンデスリーガでは2位と、バイエルンにタイトルを奪われたが、リーグでの両チームの対戦は2試合いずれも1-1のドロー。両チームともに、国内リーグで勝つだけではなく、欧州の舞台で勝つための戦力補強をしており、ともにドイツという国、そしてブンデスリーガを代表するクラブとして負けられない試合になる。
決勝は、準決勝までのホーム&アウェー方式ではなく、一発勝負。その難しさが、両チームにとって勝敗を分けるひとつの要素になると思う。
バイエルンはリーグ王者ということで、「勝たなくてはいけない」というプレッシャーがあるはずだ。昨季と同じように、「勝って当たり前」と見られるそのプレッシャーが、どう影響するか。
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著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。