リーグ戦わずか4試合。プレミアが下した宮市亮の評価とは? (3ページ目)

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi
  • photo by AFLO

 とはいえ、宮市の地元での人気は非常に高く、ウィガンのイングランド人ファンはもちろん、近隣のマンチェスターに在住する日本人大学生たちからも絶大な人気を博している。某イングランド代表選手の代理人は、「あのスピードは魅力。ファイナルサード(※)でのプレイのクオリティを向上させれば、間違いなくアーセナルでも使い物になる」と、そのポテンシャルに注目している。今季は不運なシーズンだったと見る関係者が多く、宮市の評価は決して低いわけではない。ケガから復帰した来季こそ、その真価が問われるだろう。

(※)ファイナルサード=グラウンドを3分割にして、相手ゴール側から3分の1のエリアのこと。

 ちなみに今季の香川、吉田、宮市の3人に共通して地元ファンから聞こえるのは、「ファンサービスを欠かさない」という声である。試合後、スタジアム近くで待つファンに対して、彼らは時間の許す限り真摯(しんし)な姿勢でサインや記念撮影に応じていた。マンチェスター在住歴20年以上の日本人女性は、「みんな本当に良い人たちばかり。ぜひとも、来シーズンも頑張って欲しい」とエールを贈っている。マンチェスター、サウサンプトン、ウィガン――各々、新天地での戦いとなった2012-13シーズン。チームに慣れてきた来季は、地元ファンに支えられながら、さらなる高みへと羽ばたくことだろう。

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