【イングランド】香川真司、復帰目前。首位を走るマンUの現在 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • ロイター/アフロ●写真

 12月上旬のレディング戦、チャンピオンズリーグのクルージュ戦では3トップを採用している。だが、レディングは最下位争いのまっただ中にあるチーム。クルージュ戦はすでにグループリーグ首位突破が決まってからの試合だったことを考えると、テスト的な意味合いが強いと言えるだろう。

 復帰後の香川は、そのバレンシア、ヤングのポジションに割って入らねばならない。本来であれば、そのどちらかに入った上で、ルーニー、ファン・ペルシーと流動的に絡み合いながらゴールに迫るというのが、香川が最も生きるパターンだ。特にルーニーであれば、運動量も多く味方を生かすことができるし、何よりも香川のゴール前での動きを見ている。前後左右に入れ替わりながらのプレイが可能になる。一方、香川の負傷前の戦いぶりを見ていても、ルーニーがいないとなかなか中盤から良いボールが入らず、香川はじりじりと下がっていってしまう。結果、ゴールに絡めないことが続いていた。

 12月26日、そのルーニーが膝の負傷で2~3週間の離脱をすることが発表された。その期間内に香川が復帰するとなれば、サイドだけでなく、シーズン冒頭のような4-2-3-1 の2列目中央、もしくは2トップの一角という位置もあり得るだろう。現状、マンUのゴール前の攻撃は、中央からいったん開いてクロスを入れていく形が多い。香川が入ることでそれにどれだけの変化をつけられるか。それが彼に求められることだろう。今のメンバーを見ると、それができるのは香川しかいない。

 12月29日のウエスト・ブロム戦になるのか、元日のウィガン戦になるのか、さらにずれて1月5日のFAカップなのか。復帰を待ち望む声は少なくない(日付は現地時間)。

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