2012.12.13

【クラブW杯】広島ならではの強みを発揮。
来季につながる蔚山現代からの勝利

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

5位決定戦は、佐藤寿人のゴールなどでサンフレッチェ広島が蔚山現代に勝利
 準々決勝でアル・アハリに敗れた後、MF森崎和幸が口にした言葉が印象的だった。

「今季は(J1で)一度も連敗していない。次を勝って終わることが重要だと思う」

 クラブW杯5位決定戦。果たして、サンフレッチェ広島は連敗することなく、蔚山現代を3-2で下した。広島の2012年シーズン最終戦は、いわば、広島がJ1チャンピオンになりえた所以を示した試合だった。

 だが、広島には5位決定戦に臨むに際し、連敗でシーズンを終えたくないという思いと同時に、もうひとつの負けられない理由があった。森崎和が明かす。

「蔚山には、今年のACL(AFCチャンピオンズリーグ)でFC東京も柏も勝てなかった。Jリーグのチームが3つも負けてしまうと、(今後)韓国のチームが自信を持って戦ってくるようになる。ロンドン五輪でも韓国に負けているし、日本の代表としての意地があった」

 たしかに、広島が来季のACLを少しでも優位に進めようと考えるなら、ここでACLチャンピオンを叩いておくことの意味は大きい。5位決定戦とはいえ、文字どおり、来季につながる1勝だったと言えるだろう。

 ただし、森崎和はこうも話す。

「韓国のチームはホームになると、全然違う。それは一度、(2010年に)ACLを経験して肌で感じたこと。今日も蔚山のホームでやっていたら、(蔚山は)違うチームになっていたと思う」

 同じくMF青山敏弘も、「今日は(両チームとも準々決勝で)負けた同士の対戦で、ガチンコ勝負じゃなかった。本当(の蔚山)ならこんなもんじゃない」と言い、来季のACLに向けて気を引き締める。

 では、現実的に広島が来季のACLを戦ううえで、カギとなるポイントはどんなところにあるのだろうか。