【スペイン】バレンシア、マラガ、アトレティコ...欧州サッカー活気の源泉 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 そして今季、スペイン勢は2強以外の2チームも、チャンピオンズリーグで優勢な戦いを展開。マラガはグループリーグ突破を決め、バレンシアも突破を濃厚にしている。

 11月7日、水曜日。グループリーグ第4週。バテ・ボリソフ(ベラルーシ)をホームに迎えたバレンシアは、スケール感は小さいものの、俊敏でけれんみのないサッカーを披露した。相手の攻撃を真ん中に誘い込むようにして奪うと、素早いパス回しで相手の急所をシンプルに突いていった。

 片や、第3週でミランにホームで勝利を飾ったマラガは、11月6日、火曜日、ミランとのアウェー戦を引き分けで切り抜け、グループ首位の座を守った(結果は1-1)。

 バレンシアのスペインリーグの順位は、11週を終了した11月11日現在9位で、マラガは5位。スーパーカップを制したアトレティコは、2強の間に割って入りバルサに次いで2位につけている。

 首位のバルサはアウェーでマジョルカと対戦。4-2で勝利した。マジョルカには、スペイン1部リーグ唯一の日本人選手として、昨季まで家長昭博が在籍して いた。現在もパスはマジョルカが保持しているとのことだが、欧州ナンバーワンリーグでプレイしている日本人選手は、事実上、存在しない。よって日本人のスペインリーグへ関心はけっして高いとは言えない。

 バルサとR・マドリードへの関心は高いが、2強以外の戦いに目を向ける人は少数派。2強を抑えておけばスペインリーグは十分というムードがある。欧州サッカーの活気の源を見逃している気が僕には大いにするのである。

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