2012.10.18

超海外志向。世界一の「海外組」を持つブラジルサッカーの底力

  • 藤井重隆●文 text by Fujii Shigetaka

 14日付の英日曜高級紙『オブザーバー』によると、欧州40カ国のトップリーグでプレイするブラジル人選手の数は、国籍にして世界最多の606人にものぼり、合計1169人のブラジル人プロ選手が世界中に点在しているという。現在、ブラジル人の移籍先として最も多いのがポルトガル1部リーグの130選手で、2番目のイタリア1部には46選手が在籍する。

 16日に行なわれた日本戦に4-0で快勝したブラジル代表21選手のうち、「欧州組」は半数以上の12人、先発選手に絞ると9人もいた。※先制点を挙げたパウリ―ニョ(コリンチャンス)と、2ゴール1アシストと大活躍したネイマール(サントス)のみが自国のクラブでプレイしている。

 一方、日本代表も招集された23人中14人、先発した8人が「欧州組」 だったが、双方の中で、現UEFAクラブランキング10位以内のチームに所属するのは、ブラジルが7選手であるのに対し、日本はMF香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)とDF長友佑都(インテル)の2名のみ。両選手の所属クラブにも計5人のブラジル選手が所属する。プレミアリーグに絞っても、ブラジル人が計15選手いるのに対し、日本人が4名と、こうした選手層の差がそのまま結果に出た格好となってしまったようにも思える。

 同英紙の統計が示す通り、ブラジルには代表の看板を背負うスター選手も、そうでない選手たちも、出稼ぎサッカー選手として外国リーグに挑戦するのが当たり前。近年は日本代表にも「欧州組」が増えてきたが、ブラジルのようにさらに多くの選手が海外進出し、その力をプロとして示すことが日本サッカー界全体の底上げにつながっていくのかもしれない。

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