2012.06.14

【EURO】ノイアー、フンメルス…オランダを上回ったドイツ守備陣

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 原悦生●写真 photo by Hara Etsuo

2ゴールをあげたマリオ・ゴメス(中央)を祝福するドイツの選手たち ドイツが強い。予選では10戦10勝で、参加51ヵ国中、オランダに次いで多い34得点を記録。メンバーの多くをしめるバイエルン・ミュンヘンの昨季の成績(チャンピオンズリーグ準優勝、国内リーグ2位)や、それ以外のメンバーの充実ぶりから見て、当然のごとく優勝候補に挙げられていたが、その下馬評通りの展開になっている。

 グループリーグ第2戦のオランダ戦は、相手をまったく寄せ付けることなく90分を戦い終えた。結果は2-1。光ったのはドイツの代名詞でもある手堅い守備で、オランダ攻撃陣をペナルティエリアに入れさせることすらしなかった。

「今日は正しい守備をしたと言える。なぜならオランダには4~5人のトップレベルのアタッカーがいるからだ」と、レーブ監督は会見の冒頭、自ら切り出して守備陣に満足を示した。

 守備において絶対の存在感を示すのはGKのノイアーだ。たとえ1対1の状況になっても巧みなポジショニングでシュートコースを消し、なおかつプレッシャーを与える。ブンデスリーガで対戦経験のある香川真司は、かつて、「どしどしというか、前に出てきて圧力をかけられる。存在感というか雰囲気は他とはちょっと違う」と、感心していた。

前半7分、オランダは最初の決定機を迎える。だがファン・ボメルのパスに抜け出したファン・ペルシーのシュートを、ノイアーはがっちりとおさえた。力関係を分からせるには十分なシーンだ。

 実は大会前の親善試合スイス戦で、ドイツは5失点を喫していた。主に控え組が出場した試合だったとはいえ、この結果はメディアを騒がせた。『キッカー』誌を始めとするメディアは、その試合に先発出場していたフンメルスを、大会本番では控えに回ると予想した。センターバックはバートシュトーバーとメルテザッカー、と予想されていたのだ。