【Jリーグ】柏レイソルのスタイルはついに確立されるか 「走る日立」の激動の歴史を振り返る (2ページ目)
【レイソルの前身「日立製作所」】
柏の前身は日立製作所である。
日本サッカーリーグ(JSL)時代には同じく東京・丸の内に本社を置く三菱重工(現浦和レッズ)、古河電工(現ジェフユナイテッド千葉)と並んで「丸の内御三家」と称された。
旧「御三家」のなかで、JSL時代のカラーをいちばん濃く残しているのが柏である。
たとえば古河はJSL時代は青を基調とした落ち着いた色のユニフォームだったが、Jリーグ入りと同時にジェフユナイテッド市原となると、黄・緑・赤というアフリカかカリブ海を思わせるような色に変わった。また、それまで東京や横浜で戦うことが多かったのに千葉県に移転してしまった。
三菱がそれまでの「青」から「赤」に変更したのはJSL時代のことだったが、本拠地は縁もゆかりもなかった埼玉県浦和に移った。
それに対して、日立はJSL時代から黄色のユニフォームを使用していたし、JSL時代の1980年代後半から日立台を本拠地として使用していた。
なにしろ、日立台=日立柏サッカー場(三協フロンテア柏スタジアム)は日立製作所の所有地に造られたスタジアムであり、現在はクラブの所有となっている(クラブ自身がスタジアムを所有するのはJリーグでは柏だけ)。
鉄骨造りの仮設っぽいスタンドは、どこか昔のフットボールグラウンドの風情が漂っていて僕は大好きだ。
だから、オールドファンにとっては、柏レイソルを見ていると他のクラブ以上にJSL時代からの連続性が感じられて懐かしいのである。
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