【Jリーグ】柏レイソルのリカルド・ロドリゲス監督が抱く野望「クラブの歴史を塗り替えるぐらいのタイトルがほしい」 (3ページ目)
ただし、代表チームの成長を促すことを考えると、W杯のアジア予選が代表の強化につながるかどうか? というと、そうではないと思います。アジアは欧州に比べて、まだ戦力的な格差が大きいですし、そのなかで日本は抜けた存在なので」
――代表選手をはじめ、日本人選手の多くが、少しでもレベルの高いクラブ、リーグへと移籍したいという気持ちを抱いてプレーしています。そんななか、スペインのトップリーグに在籍している選手は、久保建英(レアル・ソシエダ)と浅野拓磨(マジョルカ)のふたりだけ。これは、スペインでは日本人の能力がそこまで評価されていないのでしょうか。
「それは(日本の)選手の能力がどうこうではなく、ひとつはスペインのクラブのマンパワー不足によるところが大きいと思います。ドイツ、イングランド、イタリア、フランスの各クラブは、基本的にスタッフの数が多く、スカウティング部門に10名ぐらいのスタッフがいるところもあります。
一方で、スペインのクラブのスタッフは少人数で、スカウティングのスタッフが2名しかいないところも......。あるスペインのクラブ強化担当の話では、『なかなか日本市場まで手が回らない』ということのようです。
そんなスペインとは裏腹に、5大リーグではない国のクラブは、日本をはじめ、アジアに注目しています。イングランド2部にあたるチャンピオンシップのクラブも、Jリーグの選手への関心を深めています。日本には金銭的にリーズナブルで、若くて才能のある選手がそろっているのを、彼らは知っていますから」
――さて、リカルド監督は柏で自らのスタイルを完成させてタイトルを獲ることが、現在の目標であり、ノルマだと考えていると思いますが、その後の"野心"などはありますか。
「私はこの柏で最高の仕事をして、多くのタイトルを獲りたいですし、アジアで戦う姿も見たいと思っています。正直に言うと、クラブの歴史を塗り替えるぐらいのタイトルがほしいですね(笑)」
(おわり)
リカルド・ロドリゲス監督
1974年4月3日生まれ。スペイン出身。若くして指導者の道を目指して、最初はスペイン下部リーグの各クラブを指揮。その後、サウジアラビアの代表スタッフを務め、タイ・プレミアリーグのクラブでも手腕を発揮した。2017年、J2の徳島ヴォルティスの監督に就任。4年目にJ1昇格へと導く。2021年から2年間、浦和レッズの指揮を執り、2024には中国スーパーリーグの武漢三鎮足球倶楽部を率いた。そして今季から、柏レイソルの指揮官となった。
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