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【Jリーグ】残留争いを続けるアルビレックス新潟の巻き返しはあるか? 監督交代、6人が移籍し新戦力は7人... (4ページ目)

  • 小林 忠●取材・文 text by Kobayashi Tadashi

【残留への希望は新戦力】

 残留に向け「最後は気持ち」という言葉をチームからよく耳にするし、理解できる。一方、それだけで勝てるほど甘くないのがプロの世界。気持ちだけで勝てるのであればメンタルだけを鍛えればいいわけで、ボールを使った日々の練習は意味を持たないものになる。新潟にはボールを扱うことに長け、技術で相手を上回る選手が集まっているのだから、その力を最大限に引き出して欲しい。

 勝ち点を伸ばすには何が必要か。新潟史上最高を掲げた今シーズンだったが出だしから低調なパフォーマンスが続き、6月からは「新潟"市場"最高」とばかりに他クラブからオファーが殺到して一気に6人がチームを抜けた。

 だが、今夏に新たに7選手が加入した。既存の選手たちは負けられない状況が続き、どうしても視野が狭まり大胆なプレーが出しづらい状況にあるかもしれない。千葉は「これまでくすぶっている思いを持った選手たちに爆発してほしい」と7人のニューフェースに期待する。新潟で「自分が何者か」を示したい新戦力が、いい意味で「アドリブ」を大胆に利かせ、停滞状況をぶっ壊すことで、既存選手たちのアイデアや、もともとある能力を最大限に引き出すことにつながるかもしれない。

 登山でいえば、今、何合目にいるのか。もしかしたら日が暮れてベースキャンプを張っているのかもしれない。急いで登れば息切れするが、ゆっくりと歩いている余裕はない。新たな光を灯す7つのランタンは集まった。新潟がどのルートをたどり、目標にたどり着くのか。リーグ戦は残り14試合しかない。

著者プロフィール

  • 小林忠

    小林忠 (こばやし・ただし)

    1985年生まれ、新潟県出身。高校2年時に全国高校サッカー選手権16強入りを経験。地元のこども園に保育教諭として13年勤務した後、2019年に日刊スポーツ新聞社に入社。2020年からアルビレックス新潟やアマチュアスポーツを担当。

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