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【クラブワールドカップ】モンテレイの選手たちが語る浦和レッズ戦 「私たちの完全勝利だ」 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【スペイン人監督が勝因を明言】

 モンテレイのスペイン人監督、ドメネク・トレントは試合をこう振り返っている。

「我々は落ち着いてプレーすることができたと思う。浦和DFの裏のスペースをうまく活用し、ロングシュートでゴールを狙うことでイニシアチブも握ることができた。彼らのGKは、苦戦すると前に出てくることはわかっていた。こうしたプレーで相手の得点への意欲を削ぐこともでき、我々のカウンター攻撃をより容易にした」

 そしてトレントは「メキシコサッカーが日本のチームよりも優れていることを証明した」と明言した。

「今日、日本人はモンテレイの強さを思い知っただろう。集中力も勝利への決意も彼らよりはるかに強かった。

 開いてプレーし、スペースを作ることは、相手にもプレーさせることを意味する。我々はそのスペースをうまく利用した。我々は、試合を支配しようとする彼らの試みをすべて封じ込めることができた。サッカーで勝利を手にするカギは、相手のプレーの変化にどうリアクションしていくかだ。我々がより高い位置でプレスをかけるようにすると、浦和はその戦術スタイルに対応できず、我々は彼らの弱点を突くことができた。ただ、彼らはまだ若く、才能があり、何より成長意欲がある。フェアプレー精神にも富んだチームだった」

 モンテレイの選手たちからは浦和についてポジティブなコメントも聞かれたが、率直に言って、今回の浦和のパフォーマンスは、最近評価を上げている日本サッカーのイメージを損なったように見える。

 冒頭のコロナの見方とは正反対だが、筆者は、浦和はメンタル的に弱かったと思う。選手たちは試合後に泣いていた。敗れたチームが涙することは確かにある。しかしそれは全力を尽くしてもチャンスをものにできず、悔しくて泣くものだろう。チャンスさえ作れなかった彼らに泣く資格はない。そして彼らにはそのこともわかっていないようだった。「0-4で負けたから泣く」のでは子どもと同じだ。

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