興梠慎三が選ぶスゴいと思ったFWランキング「本物の化け物」「僕の師匠」「ザ・ストライカー」という選手たち (2ページ目)
【相性がいい、僕と似ている、同い年】
7位 李 忠成(元柏レイソル、浦和レッズほか)
チュンとは本当に相性がよかったです。ポジショニングがよくて、どの距離でも決められるシュートセンスを持っていて、なんでもできるストライカー。自分がやりたいことを理解してくれていたし、試合中は常に目が合う存在でした。
「今日は慎三に決めさせてあげるよ」と言って、本当にアシストをつけてくれることもあって、そういう器用なプレーを簡単にできる選手でもありました。
2017年のACLで戦ったアウェーのウェスタン・シドニー戦で、チュンが中央でボールを持っていて、4人くらいに囲まれながら自分が上がってくるのを待って、浮き球のスルーパスを出してくれたんですよ。そこから抜け出して僕がゴールを決めたんですけど、あのオシャレなパスはチュンらしいなとすごく印象に残っています。
6位 小林悠(川崎フロンターレ)
悠は、僕と似ているタイプだと思います。ハイライトで彼のゴールを見ると、決める前の動き出しで「俺だったらこう動くな」と思ったら、悠もその通りに動いて決めることが多くて、やっぱり僕に似ているなと思いました。
悠の強みはやっぱり裏への抜け出しだと思いますけど、DFとの駆け引きと、動き出すタイミングが優れていますよね。それと中村憲剛さんというスペシャルな出し手もいて、阿吽の呼吸もあったと思いますが、常に相手にとって危険なところに動き出せる選手です。
2017年に川崎がリーグ優勝した時、悠が得点王になりましたけど、彼がいる時といない時ではだいぶ違ったなと思うくらい、彼の存在は大きかったと思います。
5位 岡崎慎司(元清水エスパルス、レスターほか)
彼とは同い年で、A代表に初招集されたのも同じタイミングでした。同じスタートラインに立っていたはずなんですけど、いつの間にか、かなり越されてしまったなと。
うまさで言えば、僕のほうがうまかったと思います。でも彼の献身的な守備の姿勢、クロスに入っていく迫力、それをきっちり決めるところ。GKが出てきて、ちょっと危ないシーンでも怖がらずに飛び込んでいけるところは、僕はちょっと避けちゃうところがあるのですごいなって思っていました。彼はゴンさん(中山雅史)に憧れていると言いますけど、プレースタイルが本当に似ていますよね。
彼の代表やプレミアリーグでの活躍は、すごくうれしくて、刺激にもなっていました。同時に負けたくないという複雑な思いもずっと巡っていましたね。でも彼を見ていると、最終的に努力した人が勝つんだなと。自分にはそこが欠けていたと思います。ただ、まさかあそこまで突き放されるとは思っていなかったですけどね(笑)。
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