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横浜F・マリノスが異常事態で本当に心配だ 「すごく流れの悪いチーム」は初のJ2降格もあり得る (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 今さら言うまでもないだろうが、1993年のJリーグ誕生時に参戦していた10クラブ、いわゆる"オリジナル10"のうち、まだJ2降格経験がないのは、鹿島アントラーズと横浜FMの2クラブのみ。と同時に、この2クラブがJ1通算優勝回数のトップ2なのだから、その一角がJ2に降格することは、単に1クラブだけの話にとどまらない、"Jリーグ史に残る大事件"と言ってもいい。

 現在起きていることがいかに異常事態であるかは、直近のJ1第17節で横浜FMに勝利した、京都サンガF.C.の曺貴裁監督が発したコメントに表われている。

「昨年、自分たちはこのぐらいの時期に、マリノスさんと同じように勝ち点を取れずに苦しんで、選手と一緒に光の見えない闇のなかを突き進んで今がある。マリノスさんはリーグを引っ張ってきた存在でもあるし、そういう意味では、また後期(第36節)の戦いのときにいい試合ができるように、僕たちも楽しみにしている」

 勝利チームの監督が試合を振り返り、その内容について相手チームを称えることは珍しくないが、自分たちの経験と重ねて現状を気遣うような発言をすることはあまりない。有り体に言えば、今の横浜FMは対戦相手にまで心配されてしまう事態に陥っている、ということだ。

 その京都戦にしても、天野純が「特に前半はやれている実感が正直あった。(他の選手も含めて)チームもそういった実感を持てていたと思う」と話したように、横浜FMは必ずしも悪い内容ではなかった。

 ところが、立ち上がりの劣勢から徐々に盛り返し、せっかく攻撃のリズムが生まれてきた時間帯に先制点を許してしまうのだから、「すごく流れの悪いチーム」(天野)と言うしかない。

 天野曰く、「失点して少し気持ちが下がってしまった」チームは、後半に入っても、選手交代で流れを変えようと試みるも反撃の糸口は見つけられず、逆にミスも絡んで失点を重ねた。

 終わってみれば、0-3の完敗。ここ3試合でノーゴールが続く一方、失点は1、2、3点と増加の一途。まさに「光の見えない闇のなかを突き進んでいる」のが現状だ。

 不振を極めるチームに、何か打開策はあるのか――。そう問われたエースストライカーのアンデルソン・ロペスが、ふうっと大きく息を吐き、口を開く。

「このクラブがこんな状況に置かれたのは初めてだと思うが、今一番大事なのは、一人ひとりが限界を作らず、ここを乗り越えること。そういう姿勢を見せないと、越えられるものも越えられない。ひとりだけではなくて、全員がその気持ちでやらないと抜け出せないと思う」

 横浜FMが心配だ。危機的事態はさらに深刻さを増している。

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