ダビド・シルバやカカなど欧州サッカーのレジェンドたちが日本に集結 元日本代表たちを相手に華麗なプレーで魅了 (2ページ目)
【試合は徐々に本気モードに】
前日会見で、試合の本気度を問われたミチェル・サルガドは「本気で勝ちにいく」と宣言。一方でピレスは「正直、トレーニングをしていない(笑)」と打ち明けた。
11歳の時にサンパウロFCのジュニアチームの一員として初来日し、2002年の日韓W杯、ACミラン時代に2度、日本を訪れていたカカは「日本に来るのはいつも楽しみ。みなさんも楽しめるような試合をしたい」と語った。さらに、報道陣に久保について聞かれたシルバは、「プレーもすばらしいが、彼の人柄がすばらしい」と称賛した。
エキシビションなだけに、本気度は問うべきではない――。記者会見場でもそんな声が聞こえたが、内実は違ったという。今回のレジェンドカップの企画者であり、ワールド・レジェンズの一員として試合に出場した株式会社ワカタケ代表の稲若健志氏は、こう話す。
「ミチェル(サルガド)は、Jクラシックが20名なことに対して、『こちらは14人しかいない。不公平じゃないか!』と抗議していました(笑)。負けたくなくて、実は体を作ってきていたレジェンドも少なくなかった」
試合はローテンポでスタートしたが、前半の半ばから徐々に熱を帯び始める。シルバがエリア外からブレ球のシュートでゴールを脅かす。Jクラシックが大久保を中心に攻めるところに、マテラッツィが激しいタックルを浴びせどよめきが起きる。こぼれ球は、カルバーニョが鋭い読みで、ことごとく拾ってピンチを逃れた。
ピレスが左サイドから右足のアウトサイドでトラップし、細かいタッチを見せてショートパスの連携で崩せば、カカは懐の深いドリブルにスルーパスをDFラインの裏に通す。サルガドは右サイドを激しく上下動し、ダーヴィッツは51歳とは思えない運動量で攻守に躍動していた。往年のサッカーファンからすると、"らしい"プレーの連続である。
そして前半28分、ポケットに入り込んだシルバの折り返しをピレスが流し込んでワールドクラシックが先制。その2分後には、モリエンテスのパスを受けたシルバがワンタッチでディフェンダーを交わし、追加点を挙げた。
2 / 4