J2ウォッチャー平畠啓史が語る 2024シーズンで見つけた、半端ない、面白い、最高だった選手6人
平畠啓史の2024年J2総括 選手編
日本屈指のサッカーマニアでJ2ウォッチャーとして知られる平畠啓史さんの、2024シーズンのJ2総括選手編。今季も思わず話したくなる、魅力あふれる6選手を紹介する。
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V・ファーレン長崎のマテウス・ジェズス(左)とファジアーノ岡山の木村太哉(右) photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る
【今シーズン無視できない大活躍】
マテウス・ジェズス(V・ファーレン長崎/MF)
Matheus Jesus/1997年4月10日生まれ/187cm、80kg
やっぱり今年のマテウス・ジェズス選手は無視できない。半端ないというか、ひとりで全部やりきれる。すべてにおいてやりきれる選手って、J2では久々に見たような。
ボールを取ってから5秒、10秒全部自分でやって、最後に点まで決めきるっていう。だからあの新スタジアムに映える選手ですよね。最高のスタジアムで、あんまりこうチマチマしたサッカーより、なんかもうブワーって舞台を全部使うみたいな感じで主役の役者が動いて、最後決めきるみたいな。ピーターパンがワイヤーで吊られてるじゃないけど(笑)。
髪の毛も長崎のカラーにしたりとか、そういうところもなんか長崎愛を感じます。中盤をやっていたのが、シーズン最後のほうはいきなりFWになって、でも当然のように結果を出す。サイドからカットインして、左足にボールを置いた時にもう決まるなって思える選手ってなかなかいないじゃないですか。
本当に何でもできる選手なので、「じゃあ悪いけど左サイドバック(SB)やって」と言われたらたぶんやれてしまう。ブラジルってああいう選手が左SBやったりしてるんですよ。下平隆宏監督も、あの選手をてっぺんに置いたのはすばらしいですよね。
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著者プロフィール
平畠啓史 (ひらはた・けいじ)
1968年8月14日生まれ。大阪府出身。芸能界随一のサッカー通として知られ、サッカー愛溢れる語り口が人気で、多くのサッカー関連番組の出演中。平畠啓史Jリーグ56クラブ巡礼2020 日本全国56人に会ってきた」(ヨシモトブックス)など、サッカー関連の著書も多い。